猫はよく身体中をペロペロと舐めて毛づくろい(グルーミング)しています。
グルーミングをしている時間は、活動している時間のうち1/3〜半分もの時間にもおよびます。
なぜ毎日の日課のように長い時間をかけてグルーミングを行っているのでしょうか。
そこには猫にとって様々な理由があり、グルーミングの仕方にも面白いポイントがあります。
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毛づくろいをする理由
匂いを消すため

猫はキレイ好きなので、常に身体を清潔に保とうとします。
“汚れ”だけを気にしているのではなく、自分についた”匂い”を消そうとして全身を毛づくろいします。
野生として外敵から身を守るための習性であり、逆に、自分の体臭のせいで獲物の匂いに気付けなくなるのを防ぐのにも役立っています。
そのため、猫の身体をなでたり触ったりするとすぐにその場所を舐め出します。
…きたない扱いされているようで少しショックですが、猫の習性であるため嫌がっているわけではありません(と自分に言い聞かす)
体温を調整している
夏の暑い日などにグルーミングが増えるのは、身体を冷やしていると言われています。
(個人的に信憑性は薄い気がしますが)
人間と違って猫は身体に汗腺が無く、汗で身体を冷やすという機能がありません。
汗の代わりに、唾液が蒸発する際の気化熱で身体を冷やし、体温調整を行っています。
コミュニケーション
猫は自分以外にもグルーミングをすることがあります。
猫同士のコミュニケーションとしてお互いをグルーミングし合ったり、飼い主の顔や手を舐めてきたりします。
これは相手を信頼している証です。
衛生的な理由ではなく、愛情表現として舐めてくれています。
毛づくろいの順番
猫の毛づくろいは、頭に近い上の方から順番に下に向かって行う傾向があります。

①首元
できるだけ上の方まで舌が届くように首を縮めます。

②背中や横腹の広い範囲
範囲が広く、毛が抜けやすい場所なので、多くの時間をここに費やします。

③お腹まわり

④足やおしりまわり
身体が柔らかいので下半身まで届きます。

⑤手足の末端

⑥しっぽ

⑦完了
満足したら寝ます。
顔を洗うのは別の理由
舌が届かない頭部は、一度手(前あし)を舐めてからその手で頭をこするように洗います。
しかし顔を洗うのは、身体をグルーミングするのとは少し意味合いが違う行動のようです。
ブラッシングをしてあげよう
グルーミングをすることでのデメリットとして、身体の抜け毛を飲み込んでしまうことになります。
猫は飲み込んだ抜け毛を胃の中にためて、毛玉として吐き出すことができます。
しかし、毛を飲み込んだり毛玉を吐くのには身体に負担がかかり、特に長毛種や高齢猫になるほど負担は大きくなります。
日々ブラッシングを行って、グルーミングのときに抜ける毛の量をなるべく少なくしてあげましょう。
ブラッシングが嫌いな子の場合は、無理に行うとかえってストレスになるため、可能な範囲でケアしましょう。
さいごに
猫が一日のうち多くの時間をグルーミングに費やしているのは様々な理由がありました。
誰に習うわけでもなく本能的に行っており、ライフワークのひとつとなています。
寝てばかりいる猫にとって、ちょっとした運動やたいくつしのぎにもなっているのかもしれません。
毎日のグルーミングによって身体をキレイに清潔に保つので、他の動物のように臭いも気になりません。
猫はかわいいだけでなく、キレイ好きであるのもペットとして愛されている理由のひとつと言えそうです。
以上です。

そのかわり抜け毛が尋常じゃないけどの
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