ことわざで「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」という犬の従順さと義理堅さを表したものがあります。
これとは反対に「猫は三年の恩を三日で忘れる」というものがあります。
何やら猫が薄情なイメージとされていることわざですが、これは本当なのでしょうか。?
久しぶりに合った人のことは忘れてしまっているのか、過去の場所や出来事のことは覚えていないのか。
猫の記憶力が本当に悪いのか紐解いていきます。
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記憶力に関する実験
猫の生体に関する実験は国内外問わず様々な研究がされておりますが、記憶力に関する実験では「エピソード記憶」があるといわれています。
エピソード記憶とは、実際に体験したことや、その場のシチュエーションに合わせて脳に記憶されるものです。
犬が芸を覚えるように、「この動作をするとエサをもらえる」というシチュエーションでエピソード記憶を活用すれば、猫にも芸を教えることもできます。
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記憶能力には種類がある

短期記憶
記憶に関する部類は様々ありますが、記憶時間の種類として「短期記憶」と「長期記憶」があります。
短期記憶は、瞬間的に起きた物事を、短い期間だけ覚えておく能力です。
「さっき何やろうとしてたんだっけ?」とか「ニワトリは3歩歩いたら忘れる」などは短期記憶が働いていない例ですね。
猫は、短期記憶は人間よりも優れているといわれています。
例えば、外に逃げ出して匂いが届かないほど遠くまで行ってしまっても、翌日には戻ってきたりします。
これは始めての場所であっても自分の通った道や風景などを覚えているためのようです。
また、猫がいたずらしたときなど、本人が悪いと思っていない=記憶していないことに対しては、後から叱っても意味がありません。
長期記憶
長期記憶は、前述したエピソード記憶のように、長期的に覚えている記憶能力です。
短期記憶による行動を何度も繰り返し、習慣にすることで長期記憶とすることもできます。
特に、怖いものや苦手なものほどトラウマとして長期記憶として覚えてしまいます。
生まれて間もない子猫の社会化期の時期に経験したことは、強く記憶に残りやすく、自己形成や今後の性格にも影響します。
人の事は覚える気がない!?

猫の習性によるもの
人に仕えて共存してきた犬とは違って、猫は単独行動で狩りをして自分だけでも生き抜く能力を身に付けてきました。
猫の脳は協調性や社会性を司る分野を発達させる必要がなく、生存能力を高めるためにツンデレに進化してきた動物です。
そのため、一緒に生活していく上で猫にとっては「ごはんを貰える」という事実が重要であり、「誰があげる」かは対して興味が無いのです。(言ってて悲しくなる件)
とは言え、飼い主は覚える
実際のところはもちろん、匂いや声などをもとに飼い主の事を覚えて懐いていきます。
長期的に離れて住んでいて、久しぶりに再会しても忘れていたりはしません。
猫は聴覚が鋭く、特に言葉により覚えたエピソード記憶はなかなか忘れないようです。
以上です。

思い出の中でじっとしていてくれ
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