猫の舌の構造は人間と少し異なっています。
食べ物を舌でよく味わって食べる人間と違って、猫は野生で生きていくための能力として特化した舌を持っています。
キャットフードの味の違いは分かっているのか?
味によって好き嫌いはあるのか?
など、猫の舌の構造について知ることで、猫に与える食べ物の参考になるかもしれません。
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猫の舌の構造
猫や人間など、動物の舌には味蕾という味を感じるための器官があります。
人間の舌には約1万個の味蕾がありますが、猫の舌は人間の1/15程度(≒650個)程度しかないと言われています。
そのため、食べ物の味の感じ方にはかなり鈍感です。
味覚について
人間との違い
人間の舌は「苦味」、「酸味」、「塩味」、「甘味」を感じることができますが、猫は主に「苦味」と「酸味」しか感じていません。
「塩味」と「甘味」についてはあまり味を感じていません。
苦味と酸味
猫が苦味と酸味だけを敏感に感じ取れる理由は、食べると危険であるかどうかを判断するためです。
野生で生きる上で、獲物や自然から食糧を確保する際、毒性や腐敗を感知する必要があります。
猫は嗅覚に関しても敏感であるため、まずは匂いで判断し、次に口に入れてから苦味と酸味で最終確認をしてから食べるようにしています。
危険な食べ物は食べない?

猫は猫草が大好物ですが、日が経ったり葉によって苦味が強かったりすると、咀嚼したあと飲み込まずに吐き出します。
無意識にがっついているように見えて、しっかり味を確かめてから食べています。
猫に食べさせてはいけないと言われているネギ類、ブドウ、にんにくなど、種類が多くて覚えるのが大変ですが、匂いや味で察知して自らは食べようとしないため、それが判断方法のひとつとなります。
逆に、食べても大丈夫なキャベツ、にんじん、モロヘイヤ、ブロッコリーなどは、油断していると泥棒されます。

甘い食べ物は食べてしまうので注意
甘味に対して鈍感であるため、猫が食べてはいけなチョコレートなどを食べてしまう恐れがあります。
チョコレートなどの毒性に限らず、人間の食べる甘い物や塩からい食べ物は、成分的に猫の身体には良くないため、食べてしまわないように注意が必要です。
自然界では獲物などから甘味や塩味を得られる機会はほとんど無いため、それらを察知する能力に長けた進化をしなかったのかもしれません。
猫はグルメ?
キャットフード の味
苦味と酸味以外には鈍感な猫にとって、キャットフードにはあまり味を感じていないと言えます。
しかし、動物性タンパク質に含まれるアミノ酸の旨味を感知しています。
犬が雑食であるのに対し、猫は肉食のため、旨味を感知する能力が犬よりも優れています。
肉食であるにも関わらず、猫草や魚を好んで食べる理由は、未だ解明されていないそうです。

匂いと食感
舌で感じる味だけでなく、嗅覚による匂いや、咀嚼したときの食感によって食べ物の好き嫌いを判断します。
味の感じ方だけで言えば、野生で生きるために特化した合理的な舌の構造になっていますが、旨味、匂い、食感 が総じて満足したら食べるというところから、総じて猫はグルメだと言えるでしょう。
まとめ
猫の舌は、食べてはいけないものを判断するために「苦味」と「酸味」のみ敏感に感じとることができるということがわかりました。
しかし「甘味」や「塩味」には鈍感であるため、人工物である食べ物は身体に良くないものと気付かず食べてしまうので注意しましょう。
以上です。

人間も猫も老化によって舌の感度は鈍くなるよ
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