猫は1日のうち多くの時間を毛繕い(グルーミング)に使っています。
身体中を舌で舐めてグルーミングするのに対し、顔については手をまんべんなく舐めて、その手で顔をこする仕草をします。
これを「猫が顔を洗う」と呼びますが、昔から「猫が顔を洗うと雨が降る」と言われています。
これは本当なのか。そう言われるようになった理由はなぜなのか。
猫が顔を洗う理由について知ることで明らかになりました。
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猫が顔を洗うと雨が降る
ことわざではない
厳密には”ことわざ”ではなく、古くからの言い伝えであり、迷信、都市伝説のようなものです。
イギリスでは「猫が耳の後ろを洗うと雨が降る」と言われており、海外でも同様の言い伝えがあります。
なぜ雨が降ると言われるのか
雨が降る前は、湿度が上がります。
湿度が上がることでヒゲが水分を含んで重くなり、張りがなくなります。
雨の日は人間の髪の毛も湿気でうねったりペタッとなったりしてしまいますよね。
ヒゲは猫にとって様々な役割のある大事な部位であり、常にピンとした状態にしておきたいので、顔を洗ってヒゲや顔周りの毛をメンテナンスしています。
また、湿度によって顔周りの毛が気持ち悪い感じがしたり、痒くなることにも繋がります。
そのため、猫が顔を洗う=湿度が高いので、雨が降る前兆だ と言われているようです。
本当に湿度によるものか?

加湿器で実験
湿度が上がると本当に顔を洗うのか、加湿器で部屋の湿度を上げて実験してみました。
試したのは冬の少し寒い時期です。
料理でお湯を沸かしていたりドアの開け閉めによって多少は変動したものの、部屋の湿度は23%→45%ほど上昇しました。
結果は…
猫を半日程度観察していましたが、見ていてたタイミングの中では、顔を洗うことはありませんでした。。
通常通り身体をグルーミングする時に、それらしい動きを少ししたようにも見えましたが、湿度によってヒゲをメンテナンスしたようには思えませんでした。
もしかしたら見えていなかったタイミングで顔を洗っていた可能性もありますが、回数が著しく増えるということではないようです。
湿度が原因で顔を洗うということ自体が古い迷信で、実際はさほど影響はないのかもしれません。
猫が顔を洗う理由

先ほどの湿度による影響以外にも、顔を洗う理由としてはやはり「キレイ好き」であるためです。
猫が身体中をグルーミングで舐めるように、口元や顔周りをキレイにするために洗っています。
ほとんどの場合がこちらの理由によるものです。
ごはんを食べたあとに口の周りが汚れていたり、エサ入れの容器に当たって汚れてしまったヒゲをキレイにするために顔を洗います。
ごはんを食べた後に顔を洗うことが多いのもこのためです。
身体ほどメンテはしない?
猫がグルーミングで身体中を舐める理由のひとつに、「身体の匂いを消すため」というのがあります。
よく身体を撫でたりすると、触った部分を舐めて匂いを消そうとしたりしますが、頭や顔を撫でたりしても、顔を洗うことはしないようです。
汚れを落とすという意味でキレイ好きであることは顔も身体も同じですが、匂いを消したりするために舐めるグルーミングとは、顔を洗うとう行為は少し目的が違っているようです。
以上です。

この動作を”洗う”って表現するんセンスあるやん
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